2012/12/13

デマ?西宮市の公立保育所「調理員が給食を食べていた」事件について告発文を書き起こし

※2013年6月22日に産経新聞の続報がありました。

西宮市の公立保育所で、調理員が給食の余りものを食べていたことが話題になっています。

共同通信は、事件の概要を次のように伝えています。

残った給食食べたら処分?西宮市 調理員「もったいない」

 兵庫県西宮市立の8保育所で、休んだ子どもの給食を調理員が食べていたことが11日、同市への取材で分かった。捨てるのはもったいないというのが理由だったが、市は「公費で買ったものなので廃棄すべきだった」とし、処分するかどうかを検討している。

 市保育所事業課によると、9月に市議から「昼食代わりに給食を食べている調理員がいる」「子供の分が不足した」などと問い合わせがあったため、市立の全23保育所の調理員に聞き取り調査した。

 その結果、うち8保育所で、子どもが欠席して余った竜田揚げなどのおかずや牛乳、バターロールなどを昼休みに休憩室などで食べていた。

2012/12/11 12:28 【共同通信】

http://www.47news.jp/CN/201212/CN2012121101001591.html

この報道に対して、J-CASTニュース「痛いニュース」などのニュースサイトやブログでさまざまな反応がありました。

報道では、市議の氏名が明らかにされていませんが、市議会でこの問題を提起したのは、蒼士会の澁谷祐介というひとです。

澁谷市議のブログを見ると、この事件が、たんに「調理員が給食の余りものを食べていた」というだけのものでないことが分かります。

まず澁谷市議が注目したのは、調理員の外部採用者の合格率の低さでした。内部採用の合格率が57.1%であるのに対し、外部採用では8.3%しかありません。採用試験が適切に行われていない可能性があると指摘しています。

さらに臨時調理員のうち22.4%の調理員が、3ヶ月以内に離職していることを示しました。澁谷市議はこの離職率の高さについて、業務内容の過酷さではなく、人間関係や職場環境の劣悪さによるものではないかと指摘しています。

澁谷市議によると、公立保育所の職場環境の実態について多数の情報が寄せられているということで、その一部がブログにも掲載されていたので、ここにテキストに起こしてみたいと思います(適宜、句読点を補っています)。

  • 保育所の給食は塩分摂取量がきまっているはず。それをもとに管理栄養士が計算して献立を決めているのに、醤油・油、塩などの調味料は大目に入れていた。献立どおりするとまずいから、自分の舌で調整しながら作るように指導された。これはどうなのか??毎回私が作る分には味が薄いと濃くするように命じられた。完璧な数字で調理はできないが、保育所は薄味調理でないといけないと思っていました。職員の好みで、ましてや自分たちが食べるために濃い目の味付けはおかしいです。
  • ■■■■さんに発注していたかつおだしはかなり高級で驚きでした。昆布だしも高級でした。それを週に2袋使っていました。金額は不確かですが、保育所給食に必要なのでしょうか?使い方も豪快で、まさしく税金の無駄遣い!給食費の無駄遣いに感じました。
  • 15時から16時は事務処理を理由に休憩室に入っておやつを食べながらくつろいでいました。事務処理のないプールさんや嘱託Bは横になって寝ていることもありました。私と職員は簡単な事務処理なのですぐに終わり、16時までゆっくりすることが多かったです。とにかく休憩は多かったです。16時からおやつの片づけをし、16時半には必ず休憩室に入り、45分を待ちながら着替えていました。明らかに保育士も所長もわかっていたと思います。
  • 子どもたちの給食作りがひと段落するのが11時前。そのころに調理室ドアを閉めることを命じられ、コーヒーを入れさせられ、持ってきたお菓子や、こどものおやつの残りのパンを冷凍でとっておき、それを焼いて朝の休憩が始まります。
    私は配属されてすぐは一緒になって食べていましたが、いろんなことをやらされていたので、お茶を飲む間もなくコーヒーやパンをかじっている職員と嘱託Bの横で給食を作っていました。異様な毎日でした。
  • 1歳クラスは担当保育士の方から園児の人数×2本のスプーンを配膳するようにお願いがあった。返却のスプーンをみて使用していないことがわかるとスプーンを減らしてと保育士に言っていた。食洗機が洗うのに洗うのが大変やみたいなことまで言っていた。
  • 園庭で子どもたちが作った野菜やスイカなどを冷蔵庫に入れてほしいとお願いがあった。絶対に協力しなかった。
    衛生面で駄目だと言って断っていたのに自分が百貨店などで買ってきたお菓子は調理室の冷蔵庫に入れていた。理不尽です。

http://y-shibuya.blogzine.jp/blog/files/hoikusyojouhou1.JPG

以下の5枚は同一人物からのもの。

澁谷様へ ☆5枚送信しました。

6ヶ月間、勤務していて明らかにおかしいと感じた点を箇条書きにしました。すべて■■■■保育所で行われていたことです。


  • 白米を炊く時、必ず4kgしか炊かなかった。実際は園児の人数×○gという計算上、準備し、炊くはず。全園統一していなかったのか!?
  • 献立に魚がある時、前日に冷凍の魚が、乳児40g、幼児50gと分けて配送されてくるのに、面倒だから全部まとめて1つのざるに開け、解凍し、翌日調理していた。その結果、乳児(1、2才)に大きな魚、幼児(3~5才)に小さな魚が配膳することも多々ありました。
  • この夏、計画停電があるかもという通達があり、保育所全体でも節電するようにと言われていたのにもかかわらず、調理室は22℃設定、休ケイ室もクーラー24℃設定。休ケイする前から部屋も冷やし、電気もつけたまま、横になって寝ていました。
     →職員が休みの日は26℃に設定していましたが、十分に仕事は出来ていました。
  • 所長に職員の仕事ぶりに理解できないと相談しに行った時、私に「所長会でも、調理員の悪態や、組合が強いことで、所長達も困っていることが、実際に問題点として上がっている。」ともらしていた。この時、明らかに保育所運営上、調理員が協力しないことなど、以前から所長自身、把握していたことが分かった。

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  • 土曜日は私が配属されてからずっと2人勤務でした。実際に園児は多くて30人弱程しか登園しておらず、ずっと1人でも十分に仕事が出来ていたのにも関わらず、大変だということを所長にアピールし、2人勤務を了承させていた。全くの人件費のムダ使いだと思っていました。
  • ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  • 揚げものが献立にある時、職員はよく休む。
     →揚げものは数も多く大変だし、片づけが面倒なため。
  • 生理休暇をとることを勧められた。実際に6ヶ月勤務中、3日取得した。
    4月より勤務制度が変わり、プール代替さんが勤務する日数が昨年より激減したため、職員やAが休むことで仕事に来られることを理由に、プールさんのために休むよう勧められた。
    所長に嫌な顔をされ、6、7月は取得しなかったら、また取るように言われた…。職員やプールさんと仕事をしていく上で、生理でもない日に休みをとっていた。
  • 月一回の職員会議には必ず出ていたが、それ以外の保育士からの声かけがあった打ち合わせなど、すべて断っていた。私も一度も参加することはなかった。

http://y-shibuya.blogzine.jp/blog/files/hoikusyojouhou3.pdf

  • 夏の園児の水分補給のお茶について


    • 朝9:00頃、保育士が「お茶をください」と来ると、熱いまま提供する。保育士が冷ますようにお願いしても、自分らで冷やすようにと、忙しいからと言って断る。所長も保育士も困っていた。

    • 職員が休みの日は、前日から牛乳パックに何本も氷をつくって、朝一、子どものためにお茶を冷やしていたが、氷をつくることですぐにお茶を冷ませたのに、とにかく冷凍庫に氷を置かしてくれなかった。保育士に協力しなかった。

    • 夕方、やかんに(水分補給のため)お茶を多めにつくって、帰るとき、調理室を16:20には出たいため、保育士に16:15までにお茶をとりに来るようにと強要し、とりに来ないと早々とお茶を捨てていた。一緒に仕事をしていて毎日、本当に園児のことを考えていないこの行動が辛かったです。保育士もいつも調理員の機嫌をうかがっていた。子どものことを第一に考えて保育している以上、時間通りに全てのことを保育士がやれるわけはないと言っても待たなかった。

    • 保育士が言わなかった、報告しなかったという理由で、お茶の量が足りないことが分かっていても、お茶を増やすこともなかった。


  • 長年勤務していたプールさん、嘱託さんが、嘱託Aは職員が楽するために導入された制度やと言っていた。これだけ仕事をしない職員を手助けするAは必要なのか、疑問に思った。
  • 現業職の組合はこれほど劣悪な職場環境をつくっていた職員の実態を把握していたのか。その上でまだ雇用を守るのか!?

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  • 職員は有休(年間21日+くりこし20日程)と、生休、夏期休と取得でき、よく休んでいた。休んだ次の日は、朝から、手がたや、ふき残しなど、あら探しをされ、必ず文句を言われていた。→自分が休みの日に掃除をするように指示せず、出勤時に一緒にすべきだといつも思っていた。
  • 月・水・金の献立にフルーツがある時、30分以内に処理するよう、いつもあおられた。洗いものをしながら、120人分のフルーツを慣れていない私が出来るわけがないのを分かっていながら、手伝うこともなく、いつも文句を言われていた。職員はフルーツを処理することは一度もなかった。
  • 洗いものも、交代でもなく、プール・嘱託でほとんどしていた。少しでも汚れていると文句は言う。
  • 丼ぶりものなど、保育士に盛りつけを丸なげすることもあった。→保育士達が出来ないと困っていたこともあった。(所長不在時でした)
  • 栄養士の巡回は年に一度のみ。それも職員が休みでない日をうかがって指定した日に巡回。そのため、巡回日に合わせて掃除をし、ふきんをきれいなものにとりかえ、ふだん使用していないゴミ箱を出してきていた。
  • 私が11:45~12:00の保育室の配膳に上がるとき、必要以上に保育士に協力することを嫌がった。12:00過ぎると、よくおこられた。
    夏場は水浴びやプールなどで食事時間がずれることも分かっていたのに、保育士が悪いと言って協力しなかった。させなかった。
     →「保育士は一度手伝うと、ずっとこっちがやってくれると思って仕事を丸投げしてくるから、今以上に仕事を増やすな!!」と

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  • 休ケイ室の時計が壊れた時、所長はすぐに買ってくれないからと言って、保護者、保育士が利用していた玄関の時計と交換し、知らん顔して業務に就いた。→私も見ていた為、共犯やからと言い、口止めさせられた。
  • 職員会議で果物のお皿を用意すべきか、という議題が上がった。皿が増えることで洗いものが増えるのが嫌なため、他の保育所の調理員に職員会議のことを話し、絶対に皿を増やさないようにしようと口裏合わせをしたと、休ケイ室で話していた。→子どもの食育のことなど全く考えていない!
  • 防災訓練の日、所長より避難先(小学校)で飲む水、おかしを持って訓練に参加するように伝言があった。職員は面倒なので、調理室に残り、他の2人にじゃんけんをするように指示し、負けた者が(プールさんでした)訓練に参加した。→職員が参加すべきです!!


長々と書きましたが、理解できない文章もあると思います。もし細かいことでも構いませんので、聞きたい点があれば連絡して頂いても大丈夫です。平日は15時~17時であれば通じます。私の話を聞いて頂いて、ありがとうございました。■■

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以上を総合すると、この事件は、たんに「調理員が給食の余りものを食べていた」というだけのものではなく、一部の正規調理員に職務怠慢があり、仕事を保育士や臨時調理員などに押しつけ、子どもの養育を軽視しており、保育所長らもそれを知りながら是正しようとしない、これは組織的な問題なのではないか、ということです。

こうした事実が存在するかどうかについては、このたび澁谷市議が提議したことにより実態の調査が進んでいくことでしょう。今後の経過を見守っていきたいと思います。

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